本件トラックの荷台の高さや、本件ブロワを置いていたとして被害者が指示した荷台の位置、本件ブロワの形状等に照らすと、本件ブロワを本件トラックの荷台に置いたまま、別の作業に取り掛かったという被害者の原審証言が不自然・不合理であるとはいえず、そして、被害者は、本件当日の午前11時50分から実施された実況見分の時点から、本件トラックの荷台に本件ブロワを置いていたとして、荷台上の具体的な位置を指示している上、この点について、被害者が殊更に虚偽の供述をしたり、勘違いをするような事情も見当たらないことに照らすと、被害者の原審証言の信用性にも疑問は生じないとされた事例
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那覇簡易裁判所令和2年(ろ)第9号、第13号
同じディスカウントストアで数日間にわたり、いずれも高額な炊飯器を手に持ったまま退店して盗んだという事案について、被告人が約5か月前には万引きで罰金20万円に処せられたにもかかわらず、本件各犯行に至っており、これに強盗等で懲役刑を受けた経歴も併せ考慮すると、被告人の規範意識は低いといわざるを得ないなどとして、被告人を懲役2年の実刑に処した事例
東京高等裁判所平成30年(う)第1913号
被害女性は、財物を奪われないように口頭で抵抗しようと試みたにもかかわらず、結局抵抗できずにキャッシュカード・クレジットカード等を被告人に奪われ、暗証番号も教えざるを得なかったのであり、この点からみても、反抗抑圧状態にあったことは明らかであるとされた事例
通報防止目的で携帯電話機を奪った場合でも、その携帯電話機を換金したり、利用したりする目的は排除されないし、被告人が、携帯電話機等に含まれる情報から被告人の犯行であることが発覚することを懸念したとしても、無関係の場所のごみ箱に捨てるなど廃棄は容易であり、むしろそのような懸念を持っていたのであれば、自宅に保管などせずに早急に廃棄するなどするのが自然であるところ、被告人は、経済的価値が低いと思われる携帯電話機のカバーや個人の特定に有用なSIMカードは保管していなかったのに、経済的に価値のある携帯電話機及びスイカカードは保管していたのであり、被告人に不法領得の意思があったと認定した原判決が不合理とはいえないとされた事例
東京地方裁判所令和元年(わ)第1705号、第1988号、第2458号、第2759号、3449号、令和2年(わ)第223号
複数の者が共謀の上、被害者にだましの電話をかけて信用させ、巧妙な手口でキャッシュカードを窃取し、これを用いて現金自動預払機から現金を窃取したという窃盗の事案であり、被害金額は合計1200万円余りに上っている事案について、被告人を懲役3年6月に処した事例
横浜地方裁判所令和元年(わ)第1445号、第1944号
勤務先会社所有の自動車を窃取した事案及びその後に勤務した飲食店において、売上金を窃取した事案について、被告人を懲役1年6月の実刑に処した事例
東京高等裁判所令和元年(う)第1961号
原判決は、犯罪組織における位置づけとしては重要な意思決定を行う上位者ではなく、切り捨て可能な末端の受け子にすぎないという被告人の役割を踏まえた上で、高額の収入を得ようと自らインターネットを検索して組織に接触し、犯罪であることを認識しながら犯行に加担し、現金獲得という究極の目的実現のために不可欠かつ重要な役割を繰り返していることから犯意が強固であるなどとしたものであって、何ら不合理ではないとして、被告人を懲役5年(求刑懲役6年)に処した原判決の量刑は相当であるとされた事例
原判決後、実姉が被告人の社会復帰後の監督を申し出ていることが認められるが、一般情状であるから、量刑上考慮するにも限度があり、原判決の量刑を変更すべきものとは認められないとされた事例
東京地方裁判所立川支部平成30年(わ)第1183号、第1268号、第1481号、第1598号、平成31年(わ)第80号、第317号、第520号、令和元年(わ)第730号
A供述は、被告人らから勧誘を受けるに至るまでの経緯や、勧誘の際のやり取り、各犯行を重ねる過程での被告人らへの報告状況や被告人らとの接触状況など、一連の事実経過を詳しく説明できており、内容面で明らかに不自然、不合理というべき部分は見当たらず、他の証拠との整合性という観点からみても、関係する客観的証拠が存在し、被告人らもそのとおり認めている複数の事実関係とも整合するところ、被告人らがこれらの機会にわたりAが本件特殊詐欺等の受け子等の犯行をするのを容易にしたり、受け子等の犯行を継続できるような環境を整えたりする行動をとっていたという事実関係は、本件特殊詐欺等の犯行への関与を否定する被告人らの供述と比べると、被告人らがAを本件特殊詐欺等に勧誘したとするA供述の方が、より自然に理解し得るものといえることに加え、Aには被告人らの関与の有無について虚偽供述をする動機や背景事情などは見当たらず、第三者と被告人らをすり替えて供述している疑いも生じないことからすれば、A供述は十分に信用できると評価された事例
保護中: 広島地方裁判所平成30年(わ)第553号、第723号、平成31年(わ)第103号、第149号、第158号、令和元年(わ)第392号
さいたま地方裁判所令和元年(わ)第454号
被告人は、被害のあった当日、被害現場から直線距離で2720メートルの比較的近接したリサイクルショップにおいて、本件ブロワを売却しており、その時間的場所的近接性や本件ブロワの性状等に照らすと、本件ブロワが第三者を介して流通した可能性はかなり低く、いまだ窃盗犯人の手中にあった蓋然性が高いと考えるのが経験則に合致するから、上記事実は、被告人が本件犯行の犯人であることを相当強く推認させるとされた事例
被告人は、被害のあった時刻頃、被害現場から約200メートル以内の近接した場所にいたこと、すなわち、被告人には本件犯行の機会があったことが認められ、かかる事実は前記の推認をより強めるものといえるとされた事例
大阪地方裁判所平成31年(わ)第504号、第1119号、令和元年(わ)第1874号
Bは、布団の上に押し倒され毛布をかぶせられて押さえ付けられる直前に、被告人がズボンのチャックを開けて陰茎を見せ、息を荒げてBの呼び名を言うなどしたり、布団の上に押し倒し毛布をかぶせて押さえ付ける行為のときにも、被告人が性的な意味で興奮していたようにも理解される供述をしているが、このような供述内容は、犯行の経緯としてやや唐突なものであることは否定できず、反対尋問によってこのような疑問点のあるBの供述の信用性が確かめられているものでもなく、他方、被告人の供述は、その内容に特段の不合理な点はなく、財布を取りあってもみあいになるなどして押した経緯などはごく自然なものとして納得のいくものであるとして、Bの供述に依拠して事実を認めることは困難であるから、主位的訴因である強盗の成立を認めることはできないとして、予備的訴因である暴行、窃盗の成立を認めた事例
東京高等裁判所令和元年(う)第1354号
未精算の小型の商品をエコバッグに入れてそのまま会計せずに店外に持ち出せば、盗みと疑われるのはいわば必然であることは、容易に想起できるところ、被告人は、窃盗罪による執行猶予期間中であるから、より一層、そのようなことに思い至らなかったとは考え難く、被告人の原審公判供述によっても、会計し終わった品物をショルダーバッグに入れるときに、本件シートに気付いたが、そこで出したら、周りから見えない状況に物を置いていたので、窃盗と思われても仕方がないなどとまで心配し、おつりを貰う時にも、ためらったというのであるから、判断ができないようなパニック状態に被告人があったとはみられないなどとして、被告人に窃盗の故意及び不法領得の意思があったことは明らかであるとした事例
甲府地方裁判所平成30年(わ)第281号、第310号、第384号、第481号、平成31年(わ)第83号、140号、令和元年(わ)第248号、第302号
高齢者からキャッシュカードを盗み取り、これに係る金融機関口座から現金を引き出す「受け子」、「出し子」の役を繰り返し、窃取したキャッシュカードは合計23枚、引き出し窃取した現金は合計1855万円を超え、そのほかに約320万円の現金も詐取している被告人に対し、懲役5年を言い渡した事例
武蔵野簡易裁判所平成31年(ろ)第6号
本件シート2個を右手に取って、本件シートの大きさを店員に聞きに行くために、右手に本件シート2個を持ったまま6階の奥に向かったところ、向かった途中にクーラーボックスが置いてあって気になったので、このクーラーボックスを手に持って持ち上げてみようどしたが、右手に持っていた本件シート2個が邪魔だったので、持っていたエコバック内に本件シート2個を入れたとの被告人供述について、クーラーボックスが陳列されていた場所付近には、被告人が持っていた本件シート2個を一時的に置くことのできるスペースがあって、エコバックに入れる必要がないので、被告人の供述は不自然・不合理であるなどとして、被告人供述の信用性を否定した事例