東京高等裁判所令和元年(う)第2020号

B鑑定等によれば、Aは、重度の知的能力障害を有しており、質問に対して、時に二語文を使うが多くは単語レベルの応答であり、反響言語と思われる部分もあるなど、発話能力が極めて低いことが認められ、そうすると、7分程度とはいえ、外見上は成人女性のAに話し掛けていた被告人は、Aの応答状況等から、Aに重度の知的能力障害があることを十分認識したと推認できるなどとして、被告人の準強制わいせつの故意を認めた事例

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千葉地方裁判所平成30年(わ)第1188号

被害者は、3歳5か月程度の精神年齢で最重度との境界に近い重度の知的能力障害を有するところ、裸で抱き合ったりキスしたりする行為等への興味を持ち、それが日常とは切り離された特別な行為であって、恥ずかしさを伴い、第三者の前で公然と行うものではないことは漠然と理解しているものの、性差や性別の役割などに関する認知は、自己認識も含め全体的に未分化未成熟であり、性的な行為の概念的理解は到底得られておらず、性的な行為に関する被害者の理解が不十分であることに加え、自己の被害内容の仔細を述べることができていないことをも総合すると、被害者は、本件当時、性的行為の持つ社会的意味合いを理解できず、性的な行為の是非等を自ら判断し、意思決定を行うことができない状態にあったといえるから、被害者は、刑法178条1項にいう心神喪失の状態にあったと認められるとされた事例

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