東京地方裁判所立川支部平成31年(わ)第332号

被告人に対する違法薬物の使用の嫌疑は相当高度のものであったと認められることや、間もなく到着する組織犯罪対策課の警察官らが強制捜査の要否等について判断するために被告人の動向を把握しておく必要があったことからすれば、歩き去ろうとする被告人に対し、着衣の検査や任意採尿に応じるように説得するなどし、その際、警察官らが、被告人の進路に立ちふさがったり、肩を触るなどしたことについても、任意捜査としての職務質問を行うために停止させる方法として必要かつ相当な行為であったと認められるとされた事例

救急搬送の数日前に、出会い系サイトで知り合った人物に薬として飲まされたカプセルに覚せい剤が入っていた可能性があるとの被告人の主張に対し、出会い系サイトに熱があるので体温計を貸してほしいなどと書き込みをして来訪した初対面の人物が、覚せい剤をそれと秘して被告人に服用させたという弁解内容自体直ちに信じがたいものである上、仮に意に沿わない覚せい剤の使用であったり、身に覚えがなかったとすれば、前記救急搬送時に薬物検査で陽性反応が出た際に、その様に医療機関に伝えるはずであるが、被告人はかえって覚せい剤使用を自任しているとして、自らの意思に基づかず覚せい剤を体内に摂取した特段の事情を認めなかった事例

ワンルームの部屋において、隣に座った人物が覚せい剤を炙っているという状況があったとしても、被告人がその気化した覚せい剤を殊更に吸入したというのであれば格別、その状況だけで被告人の尿から覚せい剤が検出されるとはおよそ考えられないとして、特段の事情を認めなかった事例

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東京地方裁判所立川支部令和元年(わ)第1294号

犯人隠避を教唆した被告人の犯行は、緊急かつ必要性の高い事情等がある場合に身元引受人に委託するなどして勾留の執行を一時的に停止するという勾留執行停止制度を悪用し、適正な刑事司法作用を著しく侵害した悪質な犯行として、強い非難に値するなどとして、被告人を懲役1年2月に処した事例

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東京地方裁判所立川支部平成30年(わ)第1183号、第1268号、第1481号、第1598号、平成31年(わ)第80号、第317号、第520号、令和元年(わ)第730号

A供述は、被告人らから勧誘を受けるに至るまでの経緯や、勧誘の際のやり取り、各犯行を重ねる過程での被告人らへの報告状況や被告人らとの接触状況など、一連の事実経過を詳しく説明できており、内容面で明らかに不自然、不合理というべき部分は見当たらず、他の証拠との整合性という観点からみても、関係する客観的証拠が存在し、被告人らもそのとおり認めている複数の事実関係とも整合するところ、被告人らがこれらの機会にわたりAが本件特殊詐欺等の受け子等の犯行をするのを容易にしたり、受け子等の犯行を継続できるような環境を整えたりする行動をとっていたという事実関係は、本件特殊詐欺等の犯行への関与を否定する被告人らの供述と比べると、被告人らがAを本件特殊詐欺等に勧誘したとするA供述の方が、より自然に理解し得るものといえることに加え、Aには被告人らの関与の有無について虚偽供述をする動機や背景事情などは見当たらず、第三者と被告人らをすり替えて供述している疑いも生じないことからすれば、A供述は十分に信用できると評価された事例

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