大阪地方裁判所平成31年(わ)第504号、第1119号、令和元年(わ)第1874号

Bは、布団の上に押し倒され毛布をかぶせられて押さえ付けられる直前に、被告人がズボンのチャックを開けて陰茎を見せ、息を荒げてBの呼び名を言うなどしたり、布団の上に押し倒し毛布をかぶせて押さえ付ける行為のときにも、被告人が性的な意味で興奮していたようにも理解される供述をしているが、このような供述内容は、犯行の経緯としてやや唐突なものであることは否定できず、反対尋問によってこのような疑問点のあるBの供述の信用性が確かめられているものでもなく、他方、被告人の供述は、その内容に特段の不合理な点はなく、財布を取りあってもみあいになるなどして押した経緯などはごく自然なものとして納得のいくものであるとして、Bの供述に依拠して事実を認めることは困難であるから、主位的訴因である強盗の成立を認めることはできないとして、予備的訴因である暴行、窃盗の成立を認めた事例

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東京高等裁判所令和元年(う)第1276号

日常生活において、166枚もの千円札と33枚の五千円札を同時に持ち合わせることが通常考え難く、犯人が被害店舗から千円札177枚と五千円札37枚を奪い、その約1時間後から翌日午前中にかけて、被告人が166枚の千円札と33枚の五千円札を自己名義の銀行口座等に入金したという事実は、それ自体、これらの紙幣の同一性、ひいては被告人の犯人性を相当程度推認させる事情といえるとされた事例

棒金は、一般的な日常生活において通常必要とされるものではないことなどからすると、本件の被害金品と同種の棒金1本を被告人が所持していたという事実は、被告人が犯人であることを推認させる一つの事情にはなり得るといえるとされた事例

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さいたま地方裁判所平成30年(わ)第121号

犯人が本件犯行に使用したビニール紐は被告人が所持していたPP玉巻紐から切り取ったものであることが認められるところ、事件当日から上記PP玉巻紐の押収時までの約2か月余りの間に被告人が上記PP玉巻紐を第三者から譲り受けるなどしたことをうかがわせる事情は何ら存在せず、犯行から約2か月後に被告人が本件とは無関係に、犯行現場に遺留されたビニール紐と断端が一致するビニール紐を所持していることは通常考え難く、かかる事実は被告人が本件の犯人であることを強く推認させるものとされた事例

本件の犯人は、五千円札37枚、千円札177枚を含む現金を奪ったと認められ、被告人は、本件と近接する時期に、これと金種及び枚数が近似する大量の五千円札及び千円札を所持していたことになるところ、日常生活において、このような大量の五千円札や千円札を同時に持ち合わせることは通常考え難いことも併せ考えると、被告人が、本件とは無関係に、これらの五千円札及び千円札を所持していたとは考え難く、被告人がこれらの紙幣を所持していたことは、被告人が本件の犯人であることを推認させるものといえるとされた事例

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