東京高等裁判所令和2年(う)第80号

本件は、被告人が、密輸の実行役を担当することで比較的高額の報酬が得られる仕事ということで依頼され、密輸に関わった事案であり、また、被告人は、密輸の対象物をダイヤモンドと聞かされていたのに、違法薬物の輸入ではないかどうかを確認しようとしたり、違法薬物ではないと説明を受けたと述べながら、ダイヤモンドの密輸に関する具体的な説明も受けず、ダイヤモンドの現物を実際に確認もしていないのであるから、これらの事情は、被告人が本件スーツケースの中に違法薬物が入っている可能性を認識し、その後もその認識が解消されていないことを推認させる事情といえ、その旨判示して、被告人の覚せい剤輸入の故意、共謀、営利目的を認定した原判決の事実認定には、論理則経験則等に照らして不合理なところはないとされた事例

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宇都宮地方裁判所栃木支部令和元年(わ)第243号

覚せい剤を密売人から入手して使用したが、気持ち悪くなって吐くだけであったので、偽物をつかまされたと思っていたなどとの被告人の公判供述を前提としても、被告人は、覚せい剤を、それとして入手し、覚せい剤の薬理効果を得るために使用していたものである上、その覚せい剤を使用した際の症状等は、被告人が過去に有罪判決を受けた覚せい剤の使用時の症状等と同じであったというのであるから、被告人が覚せい剤の認識を有していたことは明らかであるとして、被告人が覚せい剤の認識を有していたことを認めた事例

被告人は、当時の被告人方居室において、ジメチルスルホンと約21.893グラムの覚せい剤が混合した結晶約31.651グラムを所持していたが、その量は、覚せい剤の1回当たりの使用量を0.005グラムとすると約6330回分に相当することになり、個人で使用する量としては多すぎるというべきであって、被告人が所持していた本件覚せい剤の量自体だけをもってしても被告人の営利目的の存在を強く推認させるとされた事例

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