東京高等裁判所平成30年(う)第1913号

被害女性は、財物を奪われないように口頭で抵抗しようと試みたにもかかわらず、結局抵抗できずにキャッシュカード・クレジットカード等を被告人に奪われ、暗証番号も教えざるを得なかったのであり、この点からみても、反抗抑圧状態にあったことは明らかであるとされた事例

通報防止目的で携帯電話機を奪った場合でも、その携帯電話機を換金したり、利用したりする目的は排除されないし、被告人が、携帯電話機等に含まれる情報から被告人の犯行であることが発覚することを懸念したとしても、無関係の場所のごみ箱に捨てるなど廃棄は容易であり、むしろそのような懸念を持っていたのであれば、自宅に保管などせずに早急に廃棄するなどするのが自然であるところ、被告人は、経済的価値が低いと思われる携帯電話機のカバーや個人の特定に有用なSIMカードは保管していなかったのに、経済的に価値のある携帯電話機及びスイカカードは保管していたのであり、被告人に不法領得の意思があったと認定した原判決が不合理とはいえないとされた事例

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仙台高等裁判所平成31年(う)第69号

室内に侵入し歩き回ったからといって、足跡が遺るのは、室外で靴に付着した泥や靴自体の性状などの条件によるものと考えられ、常に足跡が遺って、採取されるとは限らないとされた事例

ホテルの防犯カメラ映像で被害者がビニールテープで縛られているように見えるのは、被害者がホテルに行くまでの車内で自分を縛ったからである、との主張に対して、その部分だけ切り取ってみれば、被告人の供述は、防犯カメラの映像を説明するかのような内容であるが、そもそもホテルを利用しようとする男女の姿として不自然であるし、被告人の供述によれば、被害者は、車と客室との移動の際にだけあえて自分を拘束状態にしたこととなるがこれは極めて不自然であるとし、被告人の供述の信用性を否定した事例

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