東京高等裁判所平成30年(う)第1913号

被害女性は、財物を奪われないように口頭で抵抗しようと試みたにもかかわらず、結局抵抗できずにキャッシュカード・クレジットカード等を被告人に奪われ、暗証番号も教えざるを得なかったのであり、この点からみても、反抗抑圧状態にあったことは明らかであるとされた事例

通報防止目的で携帯電話機を奪った場合でも、その携帯電話機を換金したり、利用したりする目的は排除されないし、被告人が、携帯電話機等に含まれる情報から被告人の犯行であることが発覚することを懸念したとしても、無関係の場所のごみ箱に捨てるなど廃棄は容易であり、むしろそのような懸念を持っていたのであれば、自宅に保管などせずに早急に廃棄するなどするのが自然であるところ、被告人は、経済的価値が低いと思われる携帯電話機のカバーや個人の特定に有用なSIMカードは保管していなかったのに、経済的に価値のある携帯電話機及びスイカカードは保管していたのであり、被告人に不法領得の意思があったと認定した原判決が不合理とはいえないとされた事例

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東京高等裁判所令和元年(う)第1354号

未精算の小型の商品をエコバッグに入れてそのまま会計せずに店外に持ち出せば、盗みと疑われるのはいわば必然であることは、容易に想起できるところ、被告人は、窃盗罪による執行猶予期間中であるから、より一層、そのようなことに思い至らなかったとは考え難く、被告人の原審公判供述によっても、会計し終わった品物をショルダーバッグに入れるときに、本件シートに気付いたが、そこで出したら、周りから見えない状況に物を置いていたので、窃盗と思われても仕方がないなどとまで心配し、おつりを貰う時にも、ためらったというのであるから、判断ができないようなパニック状態に被告人があったとはみられないなどとして、被告人に窃盗の故意及び不法領得の意思があったことは明らかであるとした事例

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武蔵野簡易裁判所平成31年(ろ)第6号

本件シート2個を右手に取って、本件シートの大きさを店員に聞きに行くために、右手に本件シート2個を持ったまま6階の奥に向かったところ、向かった途中にクーラーボックスが置いてあって気になったので、このクーラーボックスを手に持って持ち上げてみようどしたが、右手に持っていた本件シート2個が邪魔だったので、持っていたエコバック内に本件シート2個を入れたとの被告人供述について、クーラーボックスが陳列されていた場所付近には、被告人が持っていた本件シート2個を一時的に置くことのできるスペースがあって、エコバックに入れる必要がないので、被告人の供述は不自然・不合理であるなどとして、被告人供述の信用性を否定した事例

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