被告人に対する違法薬物の使用の嫌疑は相当高度のものであったと認められることや、間もなく到着する組織犯罪対策課の警察官らが強制捜査の要否等について判断するために被告人の動向を把握しておく必要があったことからすれば、歩き去ろうとする被告人に対し、着衣の検査や任意採尿に応じるように説得するなどし、その際、警察官らが、被告人の進路に立ちふさがったり、肩を触るなどしたことについても、任意捜査としての職務質問を行うために停止させる方法として必要かつ相当な行為であったと認められるとされた事例
救急搬送の数日前に、出会い系サイトで知り合った人物に薬として飲まされたカプセルに覚せい剤が入っていた可能性があるとの被告人の主張に対し、出会い系サイトに熱があるので体温計を貸してほしいなどと書き込みをして来訪した初対面の人物が、覚せい剤をそれと秘して被告人に服用させたという弁解内容自体直ちに信じがたいものである上、仮に意に沿わない覚せい剤の使用であったり、身に覚えがなかったとすれば、前記救急搬送時に薬物検査で陽性反応が出た際に、その様に医療機関に伝えるはずであるが、被告人はかえって覚せい剤使用を自任しているとして、自らの意思に基づかず覚せい剤を体内に摂取した特段の事情を認めなかった事例
ワンルームの部屋において、隣に座った人物が覚せい剤を炙っているという状況があったとしても、被告人がその気化した覚せい剤を殊更に吸入したというのであれば格別、その状況だけで被告人の尿から覚せい剤が検出されるとはおよそ考えられないとして、特段の事情を認めなかった事例